はじめに
お久しぶりです。テスト勉強から目を背けるために大して更新もしないブログを動かそうとする者、みやびです。
来月に発売予定のポケモンカードゲームの新弾『バトルパートナーズ』楽しみですね。今回は記事執筆時(2024年12月24日)の情報を元に「トレーナーのポケモン」を使ったデッキについて、現状どのようなデッキになりそうか、また今後どのようなカードが公開されればさらに強くなりそうかなどをそこはかとなく書きつくりたいと思います。今回は第1弾として「Nのポケモン」ついて考察します。
なお今回考慮するのは「デッキとしての強さ」で「環境におけるデッキの強さ」ではないことをご了承ください。「デッキとしての強さ」とは『リザードンexデッキは「デッキとしての強さ」は高いが「環境におけるデッキの強さ」は高くない』と説明したらなんとなく言わんとしていることが伝わるかもしれません。
そもそも「トレーナーのポケモン」とは?
(トレーナー名)の(ポケモン名)という名称のポケモンのカードです。公式サイトでは「様々な地方で活躍したトレーナーたちが、各々のパートナーのポケモンを連れてポケモンカードゲームに登場!」と説明されています。特徴としては「トレーナーのポケモン」は同じトレーナーの「トレーナーのポケモン」からしか進化できないことと、同じトレーナーの「トレーナーのポケモン」はそれ自体が一種のテーマであり相互にシナジーし、専用のサポートカード(トレーナーズのサポートという意味ではない)もあることです。イメージとしてはソード&シールドシリーズの「バトルスタイル」やスカーレット&バイオレットシリーズの「古代」、「未来」のカードに近いです。
「Nのポケモン」の概要
「Nのポケモン」デッキの中核を担うのはNのゾロアークexです。
”Nのゾロアークex
悪タイプ HP280 1進化
特性 とりひき
自分の番に、自分の手札を1枚トラッシュするなら、1回使える。自分の山札を2枚引く。
悪悪 ナイトジョーカー
自分のベンチの「Nのポケモン」のワザをこのワザとして使う。
弱点 草 抵抗力 なし にげる 2"
まず、特性についてです。特性「とりひき」はゾロアークGXのものを彷彿とさせる(同じ)自分の手札を増やしデッキを安定させる強力な特性です。後述するNのポイントアップで加速するためのエネルギーをトラッシュに送ることができることも強そうです。ただ「とりひき」1回で引ける山札の数は多くはないので、「とりひき」を中心としてデッキを動かしたいならNのゾロアークexを複数体盤面に用意したいです。
ワザ「ナイトジョーカー」はミュウVMAXのワザ「クロスフュージョン」を彷彿とさせるワザです。こういったワザの強さはコピーするワザのエネルギー要求を悪エネルギー2個で代替できるため、悪エネルギー2個では出してはいけないようなダメージや効果を出すことができる、いわば「コストの踏み倒し」にあります。とは言いつつもこのワザの性能はコピーするポケモンのワザ次第ではあるので、コピーするワザを持つポケモンも見ていきましょう。
"Nのレシラム
ドラゴンタイプ HP130 たね
炎雷 パワーレイジ 20×
このポケモンにのっているダメカンの数×20ダメージ
炎炎雷無 イノセントフレイム 170
弱点 なし 抵抗力 なし にげる2"
"Nのヒヒダルマ
炎タイプ HP140 1進化
無無 バックドラフト 30×
相手のトラッシュにある基本エネルギーの枚数×30ダメージ
炎炎無 ひだるまキャノン 90
このポケモンについているエネルギーをすべてトラッシュし、相手のベンチポケモン1匹にも、90ダメージ
弱点 水 抵抗力 なし にげる3"
"Nのシンボラー
超タイプ HP110 たね
超 ねんどうだん 30
超無無 ビクトリーシンボル
このワザを使ったとき、自分のサイドの残り枚数が1枚なら、この対戦は自分の勝ちになる。
弱点 雷 抵抗力 闘 にげる1”
ワザ「パワーレイジ」はHPが1進化exのなかでは高い部類になるゾロアークexと相性が良く最大で540ダメージを出すことができます。ただ、現代ポケカだと280は割とワンパンされてもおかしくないHPラインなので信頼できるかは怪しいです。(ガチガチバンドを持たせると300ダメージまで耐えられますがそれでも心許ないです。)ただしドラパルトexやブリジュラスexといった中火力アタッカーにはかなり強そうなワザです。
ワザ「イノセントフレイム」はシンプルに170ダメージを出すワザです。スタンダードレギュレーションからHP170のネオラントVがいなくなってしまうことから役割対象がイキリンコexとミュウexぐらいしかいなく、現代ポケカ基準だとダメージがやや物足りなく感じます。しかし、Nのレシラムがたねポケモンなのでワザを使うまでのハードルが低いことは好印象です。
ワザ「バックドラフト」は相手依存なワザで使う相手をかなり選びます。このワザのメタ対象としてソウブレイズexが真っ先に思い浮かびます。ソウブレイズexをワンパンするためにはトラッシュに基本エネルギーを9枚送って貰う必要があります。このときの「しんえんほむら」のダメージは210ダメージなので、Nのゾロアークexは相手のソウブレイズexのワザを耐えながら一方的にワンパンすることができます。しかし、「バックドラフト」は基本エネルギーしか参照できないためソウブレイズexが積極的に特殊エネルギーを送るプレイをされると倒せなくなる可能性があります。具体的にはソウブレイズexが基本エネルギー8枚、特殊エネルギーを5枚送られると逆に一方的に倒されてしまいます。(この状況が現実的とは思いませんが…)いずれにせよ相手依存な点が気になります。
Nのヒヒダルマのもう一つのワザ「ひだるまキャノン」はオーガポンいどのめんexのワザ「げきりゅうポンプ」を彷彿とさせるバトル場とベンチを同時に攻撃できるワザです。進化前のポケモンを2匹同時に倒すことで相手の盤面破壊を狙うことができます。オーガポンいどのめんexを採用したルギアVSTARデッキが結果を残していることもその強さを裏打ちすることができます。これを悪エネルギー2個で使えるのははっきりいってバカです。総じて非常に強いワザだと思いますが、ヒヒダルマが1進化ポケモンなのがかなりネックです。このワザを最も強く使えるタイミングである先攻2回目の番に「ひだるまキャノン」を使うには先攻最初の番にNのゾロアを複数体とNのダルマッカを1匹以上展開する必要があります。Nのダルマッカは今回触れていませんがHPが80もあるのでなかよしポフィンで持ってくることができないことがその難しさに拍車をかけています。たとえ無事ベンチに並べられたとしても次の番にNのゾロアークexだけでなくヒヒダルマも進化させないといけないと要求が多く厳しそうです。
ワザ「ビクトリーシンボル」はアンノーンVが持っているそれと効果は同じで自分のサイドが残り1のときに特殊勝利を狙えます。現代ポケモンカードは相手に最速で2-2-2とサイドを進められないように倒せれてもサイドが1枚しか取られないポケモンを利用して2-2-1-2とサイドを取るよう相手に要求することがしばしばあるので達成できる場面もあるかも知れません。アンノーンVとは違って「ビクトリーシンボル」のためだけにシンボラーを育てる必要がないことは好印象です。ただ、現代ポケモンカードでは自分のサイドを残り1枚にする行動はナンジャモで手札を1枚に減らされてしまう裏目があることからあまり好ましくないものとされています。しかし現状の「Nのポケモン」のプールだとサイドを3枚以上取ることが難しそうなので、そもそも残りのサイドが1になることを回避すること自体が厳しいようにもとれます。総じて今後の「Nのポケモン」のプールと「Nのポケモン」デッキが取れるサイドの取り方次第だと思います。
どのようなカードが出てくれると嬉しいか
「Nのポケモン」デッキがより強いものとなるにはどういったカードが出てくれると嬉しいでしょうか。これを紐解くには過去に存在した似たコンセプトのデッキと比べることで「Nのポケモン」デッキにはどういった要素が必要となるのか浮き彫りにしましょう。
まず真っ先に思い浮かぶのは同じく特性「とりひき」を持つゾロアークGXを主体としたデッキでしょう。生憎私のサン&ムーンシリーズの知見がYouTubeの動画視聴と数件のブログ記事によるものなので的外れなことがあると思いますがご了承ください。ゾロアークGXの効果は以下の通りです。
"ゾロアークGX
悪タイプ HP210 1進化
特性 とりひき
自分の番に1回使える。自分の手札を1枚トラッシュする。その後、山札を2枚引く。
無無 ライオットビート 20×
自分の場のポケモンの数×20ダメージ。
悪悪 トリックスターGX
相手の場のポケモンが持っているワザを一つ選びこのワザとして使う。
弱点 闘 抵抗力 超 にげる 2"
ゾロアークGXの210というHPは当時としても「ワンパンされにくいけどワンパンされてもおかしくない」ラインである点でNのゾロアークexのそれと似ていそうです。
ワザ「ライオットビート」はベンチフル展開で120ダメージを出せるワザなのですが、当時はGXへのダメージを+30できるポケモンのどうぐであるこだわりハチマキがあったので最大150ダメージになります。当時の150ダメージは環境にあるHPラインを加味すると現代のワザ「イノセントフレイム」の170ダメージに相当しそうです。
またゾロアークGXのデッキには無色エネルギー3個で相手のポケモン2匹に60ダメージ(現代の70ダメージに相当)与えるジュゴンがサブアタッカーとして採用されていることもある要素も「ひのたまキャノン」が相当しそうです。
それでは違いはどこにあるのでしょうか。まず真っ先に挙げられるのは「ワザを使うために必要な要求」でしょうか。ゾロアークGXのデッキには以下のエネルギーが採用されていました。
"ダブル無色エネルギー
特殊エネルギー
このカードは、無色エネルギー2個ぶんとしてはたらく。"
"トリプル加速エネルギー
特殊エネルギー
このカードは進化ポケモンにしかつけられず、つけた番の終わりにトラッシュする。
このカードはポケモンについているかぎり無色エネルギー3個ぶんとしてはたらく。
(このカードが進化ポケモン以外についているなら、トラッシュする。)"
いずれもゾロアークGXのワザ「ライオットビート」の無色2個のエネルギー要求を1枚で満たせる特殊エネルギーです。
ではNのゾロアークexではどうでしょうか。Nのゾロアークexのエネルギー加速手段として以下のカードが発表されていました。
"Nのポイントアップ
トレーナーズ グッズ
自分のトラッシュから基本エネルギーを1枚選び、ベンチの「Nのポケモン」につける。"
Nのゾロアークexがワザ「ナイトジョーカー」を使うための要求は基本悪エネルギー2枚、Nのポイントアップ1枚、基本悪エネルギーをトラッシュに置く手段とベンチのNのゾロアークexをバトル場に出す手段になります。基本悪エネルギー2枚は大地の器1枚で持ってこられ、トラッシュに送る手段は自身の特性「とりひき」で満たせるので実質的な要求枚数はそれとポケモン入れ替えを加えた3枚になります。また進化ポケモンなので、Nのゾロアを出した番に手札から基本悪エネルギーをつけられると攻撃する番での要求は下がります。しかし、いずれにせよ特殊エネルギー1枚で済むゾロアークGXのの要求の軽さには及ばないと思います。
エネルギーの要求だけでなくNのゾロアークexはベンチにワザのコピー元となるポケモンが必要となります。これはコピー元がたねポケモンか進化ポケモンであるかで大きく変わると思っていて、たねならボール1枚で問題ないのですが、進化ポケモンは必要なボールが1枚増えるだけでなく攻撃する前の番にNのゾロアとともにベンチに出す必要があるので面倒そうです。進化ポケモンをコピー元とするならばそれこそNのヒヒダルマ並に強いワザを持つか特性で何か別の付加価値をつける必要があると思います。一応ゾロアークGXデッキにも1進化のサブアタッカーが多く採用されていましたが、それらは特殊エネルギー1枚でワザを使えたり、取られるサイドが1枚だったりと使い勝手が違いました。
またサン&ムーンシリーズ末期のゾロアークGXを支えた重要な要素としてゲーム後半での強烈なロック性能がありました。具体的には相手の残りサイドが2枚の時にグッズ「リセットスタンプ」とサポート「ムサシとコジロウ」を使って相手の手札を0枚にするコンボが標準搭載されていました。さらにそれに特性ロックを合わせることで擬似的な追加ターンを獲得することで必要な攻撃回数を稼いでいました。
結局「Nのポケモン」デッキがさらに強くなるにはどういったカードが欲しいのでしょうか。まず、専用の展開札が必要だと思います。「Nのポケモン」版ワタルといいますか『「Nのポケモン」を3枚手札に加える』といった効果のサポートがあればNのゾロアークexを複数体盤面に並べやすくなります。Nのゾロアークexが複数体あるとその後のエネルギー要求やコピー元のポケモンを用意する要求も満たしやすくなります。
ゾロアークGXデッキにあった強烈な手札破壊と特性ロック戦術はゲーム体験として楽しいものではないし、「Nのポケモン」デッキ以上にその要素を強く使えるデッキが出てきそうなので取り入れなくていいと思います。
「相手に何もできない番を作る」という手段は何を目的に行うのかを考えてみるとそれは「攻撃回数を増やす」ことにあります。「攻撃回数を増やす」ことは「ダメージを増やす」こととほぼ同義です。つまり相手のポケモンをワンパンするほどの大ダメージを与えるワザを持った「Nのポケモン」が欲しいのではないでしょうか。
「大ダメージを与える」ワザをもつにはどの「Nのポケモン」適任でしょうか。まずそのポケモンは進化ポケモンである必要があると思います。たねポケモンだとNのレシラムとの役割の差別化が十分できなくなります。同じたねポケモンで準備のしやすさが同じならよりダメージが出るポケモンの方が採用され、逆にNのレシラムは採用されなくなってしまいます。レシラムはゾロアークと並ぶNを代表するポケモンなのでクリーチャーズ的にも冷遇するとは考えにくいです。またより派手なワザをつけやすいという観点において1進化よりかは2進化ポケモンの方が望ましいと思います。また、「そのポケモンが大ダメージワザを覚えても違和感がないか」も重要な、なんなら最も重要な要素だと思います。キャタピーが300ダメージのワザを覚えたらそれはキャタピーのか弱いイメージにそぐわず、逆にカイリューが無色エネルギー1個で10ダメージのワザを持っていたらカイリューの「強力な大器晩成ポケモン」としてのイメージを崩してしまいかねません。ワザを覚えるポケモンはそれなりに強そうじゃないといけないと思います。また、できればこのポケモンには終盤のフィニッシャー以外の役割も担って欲しいです。「Nのポケモン」デッキはNのゾロアークexを沢山並べたい都合上どうしてもコピー元を置くベンチのスペースが足りなくなりがちだからです。フィニッシャーは序盤で腐りやすいので、できれば序中盤で活躍できる要素が欲しいです。Nのレシラムが序盤のアタッカーを担ってくれているので、アタッカーとしてではなく特性で貢献して欲しいです。何もこれは「僕が考えた最強のカード」にするためなのではなく、ゾロアークGXデッキも以下のダメージと展開の両方を補強してくれるカードが採用されていたからです。
"ペルシアンGX
HP200 無色 1進化
特性 キャットウォーク
前の相手の番に、自分の「ポケモンGX・EX」がきぜつしていたら、自分の番に1回使える。自分の山札にある好きなカードを2枚まで、手札に加える。そして山札を切る。この番、すでに別の「キャットウォーク」を使っていたなら、この特性は使えない。
無無無 ふくしゅう 10+
自分のトラッシュにあるポケモンの数×20ダメージ追加。追加できるダメージはポケモン9枚ぶんまで。
無無無 スラッシュバックGX 150
このポケモンをベンチポケモンと入れ替える。
弱点 闘 抵抗力 なし にげる 2"
特性「キャットウォーク」で展開やカウンター能力で補佐するだけでなく、自身も各種ワザでゾロアークGXだけでは足りないダメージも補っていました。
以上の条件を満たすポケモンとして私はギギギアルが適任だと思います。まず「コレクションファイルセット N」のイラストにNとゾロアーク、レシラム、ヒヒダルマ、シンボラーとともにバチュルとギアルが描かれていることから「Nのギギギアル」が登場することはほぼ確定しています。またこれまで登場してきたギギギアルのカードを見てみても「〇〇ビーム」といった一見強そうに見えるワザを覚えていたことから、このポケモンがフィニッシャーの役割を担っても問題なさそうです。さらにこれまで登場したギギギアルのなかには戦いを補助する特性をもったものもいたことから、特性をつけても違和感はなさそうです。
私は「Nのギギギアル(仮)」が以下のテキストを持ってくれると嬉しいです。
「Nのギギギアル(仮)
鋼 HP120 2進化
特性 ギアあつめ(仮)
前の相手の番に、自分の「Nのポケモン」がきぜつしていたら、自分の番に1回使える。自分の山札にある好きなカードを1枚まで、手札に加える。そして山札を切る。この番、すでに別の「ギアあつめ(仮)」を使っていたなら、この特性は使えない。
鋼無無無無 はかいこうせん(仮) 240
このポケモンについているエネルギーをすべてトラッシュする。」
特性「ギアあつめ(仮)」は「キャットウォーク」の「Nのポケモン」版で、流石にサイドが1枚しか取られないポケモンで2枚好きなカードを加えられたら強すぎると思ったので加える枚数は1枚に減らしました。
ワザ「はかいこうせん(仮)」のダメージは「Nのポケモン」デッキが欲しそうなダメージラインを意識して決定しました。まずブリジュラスexやドラパルトexをはじめとする高HPポケモンに対しては、それらのポケモンの多くはNのゾロアークexをワンパンするワザを持ち合わせていないことからワザ「パワーレイジ」で十分対抗できそうなので不要だと思いました。それらよりHPが少し低いソウブレイズex相手には「バックドラフト」で対抗できそうだったのでそれも問題ないとしました。そこでテラパゴスexやタケルライコexといったたねのポケモンex相手に注目すると、現状のプールだとそれらに対抗する手段に乏しいと思ったので、ダメージラインをそれらのポケモンを倒せるように調整しました。
最後に
いかがだったでしょうか?他にも「Nのポケモン」として「Nのデンチュラ」の登場がほぼ確定しているのでそれについて妄想するのも楽しそうですね!この記事が好評でしたら第2弾も考えていますので少しでもいいと思った方はいいねとコメントの方をよろしくお願いします!
それでは皆様もよきポケモンライフを!